北陸を拠点に、「古民家再生」や「平成の民家づくり」に取組んでいます。 |
■古民家再生について
環境の保全再生と地球温暖化の問題を考えると、現代の快適な生活を維持しながら、建築の長寿命化を叶える省エネ・安全・健康な建築が求められる時代になりました。古民家には現代が求めるそれらの要求を取り入れながら、次の百年へ受け継いでいける大きな包容力があると考えています。一般的に行われているリフォームと古民家再生は根本的に違います。効率化を優先させるようなリフォームは、その場しのぎで見苦しいところを覆い隠し、構造補強をすることも少なく、まったく別な建物にしてしまいます。古民家再生はまず次の百年に繋げるために、基礎から軸組みに至るまで構造的補強を行い、更に当初の姿の歴史性や思い出の痕を、過去から現在、そして未来へと繋がるように残して、その建物でしか出来ない改修を行うことです。それはかつての職人にとっては難しい事ではありませんが、現代では伝統と現代に通用する豊富な知識と高い技術力でしか実現はできません。また古民家などの歴史的な建物を残していくためには、それらの技術に精通する職人が不可欠であり、またその技術を現実の仕事を通して受け継いでいく必要があります。私たちは、古民家再生を社会啓発して、職人世界の復活となる伝統構法の伝承と日本文化の再認識をし、限りある文化資産である古民家の保存再生の研究を行っています。